《2014年》

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去る11月15日(土)狛江市で行われた「こま文化フェスティバル2014」を観賞してきました。
当文化フェスティバルは「音楽の街ー狛江」を標榜する狛江市が「能もオペラも東西古典(クラッシック)の愉しみ」と題して企画されたものです。
当あさお謡曲研究会の指導講師である中村昌弘先生も当フェスティバルの企画委員として参画されており、プログラムの一つとして中村先生のシテ役で「敦盛」も演じられました。
全体のプログラムとしてはピアノの連弾から始まりオペラ、和楽器の調べとして箏、三絃、尺八の演奏、そして能「敦盛」の公演というバラェティーに富んだ内容のものでした。
中村先生の「敦盛」は初めての方でも観やすい半能という形式で行われ、中村先生のいつものハリのある謡と舞は観客を魅了するに十分なものでありました。
又、能装束も大変豪奢華麗でひときわ舞台に映え、観賞する人たちを引き込み、1時間という時も「あっ」という間に過ぎてしまいました。
狛江という町は30数年前に住んでいたことがあり、その当時はまだ周りに畑がたくさんありましたが、今回狛江駅に降りてみて駅の周りの変わりようには驚くばかりでした。
半日という短い時間でしたが、まさに能もオペラも楽しめ、大変有意義な時を過ごすことが出来ました。
終演後出演者の紹介が司会者からあり、中村先生をイケメンの能楽師として紹介されていましたが、私としては決してそれを否定するつもりはありませんが、それよりも能の普及に力を注ぎ保育園や中学校で講座を実施して子供達の育成に努めていることを強調して欲しかったと思いました。
今回中村先生の紹介でこのような良い機会に出会え、一緒に行った家内と狛江に住む兄夫妻も大変喜んでおりましたこと申し添え御礼申し上げます。
                                                                 木田 晴夫

                                              

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行ってまいりましたconfident

ホールロビーにはたくさんの能面が展示され、また、開演前までの間、能管や小鼓の体験、能面をかけてみるなど参加型の楽しい企画がありました。

私も、能管に挑戦しましたが、まったく音なし!いつかリベンジするぞ!
面は、視野が狭いという思い込みが強かったのか、想像よりは見えることにかえってびっくりしました。

今回の催しは「税を考える週間協賛事業」ということで、はじめに「税金川柳優秀作品」の発表が行われました。

 

 

そして、いよいよ開演です。

番組
舞囃子「高砂」シテ:中村昌弘師
連吟「高砂」狛江能楽教室生徒
仕舞「土蜘」シテ:高橋忍師  頼光:辻井八郎師
能「羽衣」より一部上演 シテ:中村昌弘師
 
「高砂」の神舞、速い速い・・・神速?神様って、やっぱり速いんですね~
連吟には、夕べの会の未有ちゃんも出演、いつもながら堂々とした謡いぶりでした!
「土蜘」は千筋の糸が乱舞して、迫力満点。
そして、「羽衣」 美しい天女の舞に見惚れました。
 
合間には、先生方のご指導により、「高砂」を謡ったり、所作の体験(シオリ、テラス、クモラス)をしたり、囃子の説明と、体験として、おひゃら~とうたったり、「ン、よ、ポン」と小鼓を打ったり、と盛り沢山。因みに、小鼓の「ン」は洋楽風に言えば休符ですが、「間」が大事というお話がありました。
能面のお話もありました。小面のような、若い面の瞳(えーと、本当は何というのでしょうか?)は四角に開いていて若さを表現しているとのことでした。若さって四角なんですねぇ・・・
というわけで、「へぇ~」がいっぱいありました。
 
グランドフィナーレ(私が勝手に命名)では、中村先生のご挨拶があり、「税も能も日本になくてはならないもの」という決め台詞が大向こうをうならせたところで終演となりました。
 


 

            

先日、奈良へ正倉院展を見に行ってまいりました。

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朝一番で博物館へ行くつもりだったのですが、たまたま乗ったタクシーの運転者さんから「夕方の方が空いてますよ」という貴重な情報を頂いたおかげで、楽に観ることが出来ました。

井筒にも出てくる「梓弓真弓槻弓年をへて」の梓弓と槻弓が展示されていました。現在の和弓よりも短くて、とても美しいフォルムをしていました。

春日大社も行ったのですが、二ノ鳥居から入って行ったせいで、影向の松は見損ないました。

それにしても、奈良は正倉院展人気で観光客がいっぱい、評判のレストランは予約が取れないほど。でも、お天気に恵まれたのは、日頃の行いのお蔭かな?

 

 

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当初予定していた私的なスケジュールが変更になったので初めての100番挑戦の強羅錬成会に参加させていただくことにしました。
 稽古を再開して約3年間、先生のご指導でなんとか謡えるようになった4番の独吟と60数年前、高校2年の時に謡ったことがある「小袖曽我」のキリの部分を試してみたかったのです。
 町田発8時30分のロマンスカーではルンルン気分、あっという間に湯本、
強羅には10時過ぎに到着、他の教室の方々と合流。その中に昨年、万葉会で袴の着付けをやっていただいた安藤さん、今年麻生サークル祭にお出で頂き打ち上げの懇親会まで参加された高山さんにそれぞれ挨拶。
 

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11時前ホテル到着、直ちに番組に従って進行が始まりました。粛々と進められる間にざっと番組に目を通すと桜台の高山さん14番、狛江の安藤さん10番、夕べの会の河野未有ちゃん13番以上、昼の会の岩村さん7番、同じく昼の会田中さん5番、夕べの会原嶋さん5番、その他の方々も2~3番と100番のため日頃の成果を発揮される意欲がひしひしと伝わってきました。さらに有志での番組もいくつか用意されており、皆さん積極的に参加されました。

 

 
 私の最初の出番は15番目の「蝉丸」の独吟で昨年の万葉会と同じ演目でしたが昨年同様(路頭山林)の詞章部分が謡えなくなり失敗に終わりました。50番目の「船弁慶」、65番目の「熊野」、84番目の「融」93番目「小袖曽我」は若干のミスはあったものの何とか謡うことが出来たと思っています。「船弁慶」に関しては99番目、有志による連吟(夕べの会主体と推察)の迫力には圧倒され震えが起きるほどの感銘を受けました。以前、先生からこの部分は力強く終わった後倒れるほどでないと、と言われたことを思いだしました。
 
  31日午前11時頃全員の「付祝言」により目出度く100番を完了しましたが高山さん、安藤さんの正確無比な仕舞、プロ志望の河野未有ちゃんの伸びやかな動き、金春円満井会の重鎮であられる高橋汎師のお弟子さんで鎌倉から特別参加の内田さんの重厚な仕舞と独吟。大塚教室の小沢さんの軽妙な仕舞、夕べの会の皆さんのソロへの不安を払拭する堂々たる仕舞、昨年10月から始められたとは思えない大塚の濱田さんの仕舞、大塚の原田さん、加藤さん、麻生昼の会の田中、岩村、真鍋,木田諸兄姉の頑張りに敬意を表します。 そして何より中村先生の準備段階に始まり、この丸二日間のお心配り、ご指導にはいくら感謝しても感謝しきれません。ありがとうございました。 さて、合宿のもうひとつの楽しみは懇親会と二次会ですがこれについては機会を改めたいと思います。

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世話役の原嶋さん、ホテルをとっていただいた原田さん、会計の宮崎さん、カメラマンのご主人、能ゆかりのお菓子の詰め合わせを配っていただいた大塚の加藤さん、などなど感謝しきれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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6月7日あさおサークル祭の会場に能面を展示させて頂きました。

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 謡曲研究会の発表会と体験講座の会場に展示させて頂く事など夢にも思っておりませんでした。今回が初めてのことで大変嬉しくまた感激いたしました。

 

 
展示させて頂いたは10数年前に初めて打った「小面」「翁」から最近完成した「大癋見(おおべしみ)」まで愚作ばかり10点を展示させていただきました。
今までの面打ち仲間の発表会とは違いプロの先生方はじめ、能楽を嗜み能舞台に最も近いところで活躍される皆様の鋭い眼で観て頂いたことで緊張もしました。
一方、面打ち仲間の発表会は通常年に一度開催しており一人1点~多い人で4点ほど出展します。来場者は面打ち仲間とその家族、知人等の関係者、その他一般の比較的幅広い層の方々です。

謡の勉強を始めて1年余りですが面打ちに対する気持ちが少し変化したように思います。ただ漠然と面の造形と彩色に没頭していたのと、その面が使用される曲を多少なりとも理解したうえで製作するのでは心構えが異なるような気が致します。謡のお稽古でもその曲に使う面の表情を頭の中に描きながら吟じたいものですが、残念ながら次の詞が出てこなかったり、間違えないように発声するのが精いっぱいです。

昨年11月国立能楽堂行われた万葉会では「猩々」を独吟させて頂き、柏崎真由子師の「猩々」も観賞させて頂きました。その後「猩々」の面を打ってみたいと思うようになり、準備を進め最近製作に着手しました。完成まで多分1年近くかかると思います。

 今回の展示に際し、会場での展示を許諾下さった中村先生はじめ展示を発案しこの様な機会を設けて下さった諸先輩・会員の皆様方に感謝申し上げます。ありがとうございました。      小林 喜久雄

 この曲は、シテ謡と地謡の掛け合いが多い曲です。先生にお願いして、謡部分の練習してから舞の練習に入りましたが、遅々として進まず、お稽古が了った時は正直ほっとしたことでした。
 老体の神とはいえ、常若の象徴である“松の精”を表現するのは難しかったですが、よい経験をさせて頂きました。

 地謡を引き受けて下さった皆様には心より感謝致します。              吉崎 

さる6月7日(土)、折からの雨の中麻生区のサークル祭が開催され、私たち「あさお謡曲研究会」も「高砂のハイライトを謡う」と題して1年間の稽古の成果の発表を行いました。私も地謡と連吟の1員として参加しましたがその時の感想を遅ればせながら記したいと思います。
 当日は生憎の雨のためか例年に比べてお客様は少なかったものの出演者の熱気はすさまじいものがありました。
 会員の成果発表は昼の部ベテランの吉崎洋子さんによる「老松」の仕舞で幕を開けました。豊かな声量と重厚な舞は流石と思わせるものがあります。
 二番手は入会して僅か半年の真鍋英子さんの仕舞「小鍛冶」です。その軽やかな所作を見ていると半年でこれだけの動きができるのかとただただ感心するばかりでした。終了後の打ち上げで「上がることもなく楽しく舞うことができた」と言われていたのを聴いてこの会に有望な新人が入られたことを痛感し、また頼もしく思いました。

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 「老松」と「小鍛冶」の地謡はの男性陣の担当で強吟(ごうぎん)らしく力強く謡うことが出来たと思っています。



 






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三番手の平野玲さんの「熊野」の仕舞は長身ながら動きの軽やかさと堂々たる所作、伸びやかな声と共に一昨年暮れに発足した「夕べの会」における研鑽の並並ならないことをうかがわせます。



 







四番手,築野俊雄さんの「西王母」の仕舞ですが少し細身ですが、三番手の平野さん同様、長身で見栄えも良く1年半のキャリアーとは思えない動きと声量は今後のあさお謡曲研究会を支える方だと思います。

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 それにしても「夕べの会」メンバーの方々は全員,仕舞の稽古をされているとか、まことに心強いものがあります。



「熊野」、「西王母」の地謡は昼の部、夕べの会の女性全員が担当されましたが多人数にもかかわらず良く声が揃っていたと感心しました。
 

殿(しんがり)は私たちのエース林静枝さんの「遊行柳」の仕舞です。林さんの静かな所作の中にもメリハリのある動きはこの長丁場の仕舞でもいかんなく発揮されました。加えて客員、永松文子さんを頭とする地謡は昼の部のベテラン女性軍でそれらと相俟って素晴らしい舞が繰り広げられました。
 

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 最後は「高砂」の全員による連吟です。冒頭の(今をはじめの)は男性、中盤の(四海波)は昼の部の女性、(高砂や)は夕べの会の女性、最後の(千秋楽)は全員と中村先生の振り分けに従って整然と謡いました。



 次いで中村先生による「体験講座」、(高砂のハイライトを謡う)は婚礼の謡いとして有名な(高砂やこの浦舟に、帆をあげて。)の部分を先生のご指導で一節づつ口移しで何回か繰り返しているうちに全員が謡えるようになりました。
 講座の最後にプロの能楽師を目指して修行中の河野未有ちゃんの地謡で中村先生の「高砂」の仕舞が披露されました。能楽堂の舞台に劣らぬ迫力に全員がその妙技に酔いしれました。
 今回の発表会と体験講座に花を添えたのは一昨年から稽古を共にしている
小林喜久雄さんが自作の「能面」、十数点を出品されたことです。すばらしいご趣味をお持ちの小林さんに感謝いたします。
 それにしても、前会長の宮崎さんが企画された「能楽公開講座」を契機に有望な新人が入会されその中から「舞囃子」まで進まれようとされる方がいらっしゃるのは誠に喜ばしいことで大いに楽しみにしています。
                        (小 川 芳 邦)

                                                    
勢23名。昼の会と夕べの会、合同の懇親会に集った仲間たちです。

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急に体調を崩された数名の方々を除きほぼ全員が参加しました。1年半前に夕べの会が新たに発足してから二つの会のメンバーが一堂に会したことはありません。初めて顔を合わせるという仲間たちも少なからず居たわけです。一言ずつの自己紹介は想定した時間の3倍を費やしました。諸先輩たちが、同僚が、あるいは始めたばかりの後輩たちが抱く能楽への思いが、それぞれの人生とともに熱く語られたからです。それが共有できたことだけで合同懇親会の目的は十二分に達せられたと思います。これからも折に触れ、二つの会の仲間達が一緒に語り合える場を作っていこうと考えています。

ご参加くださった皆さんありがとうございました。今後ともご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
幹事・原嶋(夕べの会)

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春の日の夕刻、あさお謡曲研究会の合同懇親会が実施されました。春の陽だまりのような、なごやかな時間が終始流れました。
乾杯、懇談の後、会員全員が自己紹介をしましたが、能楽に対する熱い思いがこめられた一人一人の言葉に、引き付けられました。
最後は、中村先生の御指導で、能「高砂」の一節を連吟し、次会の開催を約し、閉会致しました。
夕べの会は平成24年12月に発足したばかりですが、今後もお稽古や合同懇親会等を通じ、昼の会と連携強化を図りながら、精進していきたいと思います。
今後とも御指導・御鞭撻の程宜しくお願い致します。             
                      幹事・宮崎(夕べの会)