会報48-4 西生田小学校3年生 「春と夏の観察会」報告
副会長 中谷 一郎 [平成28年(2016)09月30日発行会報第48号から]
西生田小学校3年生の今年度の学習は、多摩美の森の春と夏の様子の違いを比べながら観察を行った。自然の豊かさに気付く様に、樹木はオニグルミ、コナラ・クヌギ、クサギ、ホウノキ、シラカシ等の名札を見ながら巡回。その春と夏の観察会の報告を致します。
●春の観察会
5月18日(木)麻生区市民健康の森にて午前9時から約1時間30分行いました。児童137名全員で春の森を知るため散策・観察し、森の樹木の葉っぱの色は、ハルジオンは咲いているか、昆虫はいたか、バッタを直ぐに見つけ、解らない事は会員の方々に熱心に質問してノートに記入していました。
●夏の観察会
8月25日(木)麻生区市民健康の森で行われました。夏も3年生児童4組全員の137名が参加。初めに会長より春、夏の森の違いの簡単な説明があり、次に自然観観察指導員の高橋英講師からは春と夏の森の違いの詳細の説明があった。
児童は4班に分かれ森を巡回・観察。藤棚の下のテーブルにセミの成虫、脱け殻の標本と採取した実物を置き、比較しながらオスとメスの見分け方など会員の説明を受けた。また高橋講師のクサギの話、クヌギ・コナラの葉と枝の間の小さなドングリの説明を聞きながら熱心に子供たちは観察し、ノートをしていました。
●子供たちからの沢山の質問と回答
子供たちから春に初めて観察した森についての22項目の質問書を貰い、高橋英さんにご指導・協力を戴き回答書を作成しました。その中から4項目について紹介します。
1)多摩美の森の広さはどのくらいか
多摩美緑地全体で10ha、そのうち当会の管理区域は1.5haです。
2)木は全部で何本(何種類)位あるのか。
市民健康の森にある木の本数は正式には調査した事はない。しかし当会設立前に「多摩美みどりの会」が調査した結果約2,000本弱あったと聞いている。
当会分は約1,000本弱で、平成13年以降、当会で植樹した本数は512本で、約10%が枯れ死したとして450本が植生している。結果として現状は約1,500本弱の木があると考える。種類は木本だけでは自生種85と植生47=132+α≒140種類がある。
3)多摩美の森の会の人たちは、どんな仕事をしているのか知りたい。
作業日は毎月第1土曜日、第3日曜日補助日として第2、第4の水曜日で、月4回です。会員全員で環境保全のため、草刈り、樹木の間伐、枝打ち、竹林の蔓の除去、畑の手入れ、清掃等をしています。現在会員は33名、作業日当りの参加数は6~10名です。
4)どうして多摩美の森の会に入ったか。
人により入り方は異なるが、森の空気と匂いが好きだから、交流が深まるから森を大切にしたいから、健康のため汗をかきたいから、植物観察が好きだから等