麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報34-2 西生田小5年生、3年生 「森の体験学習」実施される

副会長 中谷一郎 [平成24年(2012)01月31日発行会報第34号から]

●5年生の「環境体験学習」

5年生 145 名の環境体験学習が、麻生区市民健康の森で、10 月4日(火)、6日(木)に、各日2クラスずつで実施されました。

学習内容は前年とは少し変えて、①暮らしに役立つ植物たち、②樹木の二酸化炭素吸着量測定の2項目とし、当会の会員と自然観察指導員高橋英さん、佐藤登紀子さんが、2日間、延べ 28 名で指導に当りました。

まず、間野会長が本日の学習の全体的な説明をし、とくに樹木の役割、葉の光合成のしくみと、樹木が吸収する二酸化炭素量の計算方法を分かりやすく話をしました。

①暮らしに役立つ植物たち

img1172取り上げた植物は、11 種。広場周辺のコナラ・クヌギ・エノキ・ホオノキ・マユミ・チャ、通路沿いのクロモジ・ミツマタ、下の畑のキリ、たんぽぽ園のヤマグワ・ワラビです。利用は、衣・食・住に、生活用具に、エネルギーにと多彩で、エノキのように国蝶オオムラサキの餌、旅人が休む木陰になるものもあります。茶と和菓子(ワラビ餅)とお菓子を食べるときの高級爪楊枝(クロモジ)というように、日本の伝統文化も森の植物あってこそ。それらの恩恵を活かしてきた先祖たちの知恵に、子どもたちは一つひとつ感心しながら回りました。

木のところには樹種名パネルと、実物・資料(コナラとクヌギでは炭、キノコ栽培の写真、どんぐり細工など)を置き、会員が楽しんでガイドできるようカラー「観察マップ」を作りました。

②樹木の二酸化炭素吸着量測定

img1171例年通り、班別に樹木の幹周を測定し、葉面積 ×吸着指 数=CO2 量(kg/年)を算出し、人間 が排出するCO2 何人分 に当たかを計算しました。

 

 

●3年生の「冬の森の体験学習」

12 月6日(火)に、麻生市区民健康の森で、全4クラス、134 名の児童と先生、父兄の皆さんの参加で実施しました。指導は例年と同じく高橋英さんと、会員7名。

学習内容は、○1 タネの旅立ち、○2 ネイチャービンゴゲーム、③冬の森の写生、④自分で決めた森の樹木、鳥、昆虫、土、石などが季節でどう変化するかの4つです。

img1174①タネの旅立ちについては全員で実施しました。自然観察指導員の高橋英さんから、自然界で植物のタネが運ばれる方法は、風に乗って、鳥に食べられて、動物の体について、水に流されて、など、植物が生きるための巧みな戦略を持っていることを、実物を見ながら説明されました。

その後、班に分かれて②と③を、各自で④を実施しました。とくにビンゴゲームでは、先生から「ビンゴが目的でなく、何を見てきたか経過が大切だ」との厳しい指導が入りました。

子どもから筆者に「コナラとクヌギは何科?」と聞かれ、ブナ科と答えたものの、「では、モグラは?」との問いには返答に窮しました。このように、熱心な質問も多く、森への関心、森の大切さ、ごみを捨てないことなど、よく理解しており、先生の指導の素晴しさに会員一同感心しました。

子どもたち全員からうれしい感想文が届きました。紙面上、一部のみ掲載します。

多ま美の森の人たちへ

わたしは、自分のかだいをやっている時にカラスウリを見てびっくりしました。それはたねが入っていたからです。わたしは、家が近くなので友だちといっしょにプレーパークや、やきいもを食べたりマシュマロをやいたりします。楽しい出し物をしたり、いろんなことをやってくれてありがとうございました。

G・M さん

会員さんたちへ

この間12月6日(火)は、いろいろな、たねのしくみ、たねのふえかたなどをおしえてくださってありがとうございました。ぼくもときどき多摩美の森へ行くので、たねをさがしてみたいです。

H・K くん

 

 

 

 

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