麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報40-2 西生田小5年生、3年生 「森の体験学習」実施される

副会長 中谷一郎 [平成26年(2014)01月31日発行会報第40号から]

●5年生の「環境体験学習」

5年生 139 名の環境体験学習が、麻生区市民健康の森で、10 月 15 日(火)、17 日(木)に、各日2クラスずつで実施されました。

学習内容は前年とは同じく、①暮らしに役立つ植物たちの観察、②樹木の二酸化炭素吸着量の測定の2項目とし、当会の会員と自然観察指導員の高橋英さんを中心に2日間、延べ 23 名で指導しました。

まず、間野会長が当日の学習の全体的な説明、とくに樹木の役割、葉の光合成のしくみと樹木が吸収する二酸化炭素量の計算方法について、次に木村さんが暮らしに役立つ植物たちについて話をし、2つを交互に実施しました。

① 暮らしに役立つ植物たち

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5年生 暮らしに役立つ植物たちの観察

里山の草木がどれほど私たちの生活に活かされているかを、森を巡回しながら学ぶものです。8、9人編成の4班にガイド各1人がついて説明。ガイドは植物ご専門の高橋氏、佐藤登紀子氏と会員3名が当たりました。取り上げた植物は9種。広場周辺のコナラ・クヌギ・エノキ・ホオノキ・マユミ・チャ、通路沿いのクロモジ・ミツマタ、下の畑のキリです。利用は、衣・食・住に、生活用具に、エネルギーにと多彩で、エノキのように国蝶オオムラサキの餌、旅人が休んだ木陰になるものもあります。茶と和菓子(ワラビ餅)とお菓子を食べるときの高級爪楊枝(クロモジ)というように、日本の伝統文化も森の植物あってこそ。それらの恩恵を活かしてきた先祖たちの知恵の説明に子どもたちは頷いていました。それぞれの場所には樹種名パネルと、実物・資料(コナラとクヌギではどんぐりの赤ちゃんと実ったドングリと椎茸栽培の写真、ミツマタでは和紙原料となる枝の皮とお札)を置き、カラーリーフ「観察マップ」を使用し説明ました。

② 樹木の二酸化炭素吸着量測定

例年通り、班別に樹木の幹周を測定し、葉面積×吸着指数=CO2量(kg/年)を算出し、人間が排出するCO2 何人分に当たるかを計算しました。

●3年生の「秋の森の体験学習」

11 月 21 日(木)に、麻生市区民健康の森で、全4クラス、138 名の児童と先生で午前中、実施しました。指導は例年と同じく高橋英さんと会員7名。すでに春、夏の森の観察をしており、かなり理解を深めています。冬の観察会が終われば1年間の森の感想文ができ上がるのが楽しみです。

(1)タネの旅立ちは4クラス同時に実施。

①モミジ(風で飛ぶ)②ヨウシュヤマゴボウ(鳥に食べられて)③イノコズチ(ひっつき虫)④コナラ(ころがる)の各樹木に説明者がつき、クラスごとに巡回しました。

(2)森の観察と(3)ネイチャーゲームは2クラス交代で実施し、(2)と(3)の疑問があれば藤棚下のテーブルにドングリ、クサギ・モミジの種子、ムラサキシキブ、写真などを置き、子供たちは高橋英講師に熱心に質問していました。

 

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