麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報32-1 平成22年度の活動を顧みて

会長 間野 洋 [平成23年(2011)03月31日発行会報第32号から]

当会の活動目的は緑の回復と保全、創成を通して里山の景観を守り、近隣の方々の憩いの場としての森づくりを進め、またこれを通して地域コミュニティの構築を図り、次世代に引き継ぐというものです。この目的に沿って1年間の活動を終了しました。総活動日数は99日となり、昨年を7日上回りました。

今年度を振り返ってみると、まず、5月23 日に第61 回全国植樹祭が神奈川県で開催されました。これに先立ち、川崎市でも県知事、市長出席のもと、植樹祭が開催されました。ここで第6回わがまち花と緑のコンクールが開かれ、当会は緑地部門で「緑地パートナーシップ賞」を受賞しました。

10月と12月には、東京大学農学部緑地創成研究室の学生2名(大学院生と4年生)が「里山の管理」および「公園における市民活動の発展」という研究テーマで当森に来訪。後者は7区の市民健康の森を対象とした研究で、各区の活動内容、問題点等が記されていると思います。(末尾参照)

1月29日には麻生区役所、里山フォーラムin 麻生主催の「里地里山ナチュラリスト入門講座」第10 回が当地で開催。約30 人の受講者は「多摩美地区の緑と公園」のテーマで、こもれびの会、麻生多摩美の森の会、多摩美みどりの会、川崎・多摩美の山トラストの会のエリアを歩き、活動内容等の説明を受けました。その後、多摩美町会館にて元緑政部市民健康の森担当の萩原哲氏が講演、当会からは写真で1 年の活動を紹介しました。(会報32-4参照

イベント関係では、第10回の記念すべき植樹祭&収穫祭が11月に行われ(詳細は31号)、第1回と同様の250 名の参加で、磯野麻生区長の祝辞もいただき盛大でした。

西生田小学校の総合学習への協力については、例年通り3年生と5年生で、延べ5日間の開催でしたが、諸般の事情により来年度は縮小の方向になりそうです。

星空の観測会は夏と冬の2回開催。夏のときには、トラストの会主催の影絵が同時に行われ、70 名の参加者で賑わいました。

プレーパークは6回の開催。森で自由奔放に遊ぶ子どもたちを見ると心が癒されます。

分科会活動の森づくりでは、手入れが行き届かなったクリの木の剪定を行い、また懸案であった森の中の枯れ木を調査し(31 本)、3月末に10 本を伐採しました。来年度の森の管理の重点は、枯れ木処理となりそうです。

畑の管理については、作付けは昨年と同様でしたが、来年度は、総合学習への協力の縮小で、作付けは相当変わってくるでしょう。

施設・工作では、藤棚下の椅子4脚を棟梁友部常松氏の協力で新しく取り替えました。

広報では、ホームページの開設が遅れています。来年度の早期に開設すべく努力します。

最後になりましたが、行政関係機関、近隣町会のご指導、ご支援、また会員の皆様のご協力に心から御礼申し上げます。来年度もどうぞ宜しくお願いいたします。


※東京大学農学部緑地創成研究室 卒論 修論 博論(2010年度)
博士論文:土屋 一彬 「都市近郊における多様な主体による里山の保全と管理に関する研究」
卒業論文:小原 健太 「市民団体による里山林管理活動の持続性と会員の動向について」

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