会報18-6 わたしの部屋 エストニアの首都タリンを訪ねて
平林 謙三 [平成19年(2007)09月30日発行会報第18号から]
エストニアはバルト 3 国の一つ、人口約140 万人の小さな国で、最近までロシアの圧政に苦しんできました。6 月、フインランドに旅した時、最後に 2 日間Y夫妻とタリンを訪問しました。Y夫妻は退職後ボランティアで数年間タリンに滞在、現地の高校で日本語を教えていました。今回は親しいエストニアの人たちの世話になり、楽しい日々を過ごす事ができました。
私にとってタリンは二度目の訪問です。10年前に訪れたときはソ連邦崩壊直後で、エストニアは久しぶりに独立したばかりでした。薄汚れた旧市街には物乞いが溢れ、花束を売り歩く小さな女の子などがいました。
今回行ってみて綺麗になった旧市街のレストランで御馳走になり、新しく建った百貨店に群がる人の波を見て、発展の速さに驚かされました。全く別の町と言っても良いくらいでした。
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彼らの生活も素晴らしい。車で1時間ほどの郊外に在るV氏、S氏の別荘に招待されましたが、整然と区画された 300 坪ほどの土地に思い思いの家と庭を作って住んでいます。未だ若いS氏の家は最初に骨格だけを建て、後は自分で部屋を仕切って行きます。ちょうど2階を作っている所を見せてもらいました。庭には綺麗な花がいっぱい咲いており、林檎の木は秋になるとたわわに実をつけるそうです。S氏はここから勤務先に車で通っているそうです。
数字の上ではまだまだ収入は低いのですが、生活の豊かさは我々よりも遥かに上ではないかと思いました。ロシアの影に怯えながら独立を守り,ECには未だ加盟していないが、その恩恵を享受しているエストニアの人たちは、皆とても元気で幸せそうでした。
エストニア共和国(エストニアきょうわこく、エストニア語: Eesti Vabariik)