会報39-3 土星の輪に驚嘆の声―夏の星空を楽しむつどい
オーロラ天文台 小川 誠治 [平成25年(2013)09月30日発行会報第39号から]
8月3日(土)麻生区市民健康の森で行わ れた、オーロラ天文台・渋谷星の会主催の「夏 の星空を楽しむつどい」は好天に恵まれ、約 50 名の市民の皆様に参加していただきまし た。イベントが紹介された東京・神奈川・産 経の各新聞記事や地元の「ランぴっく」やタ ウンニュース、K-Press などをご覧になり、 足を運ばれた方も何組かおられました。
観測には長い行列ができ、順番待ちの時間 を利用して、春の星座、大熊座の一部の北斗 七星について説明。北斗の柄の先の二つの星 を5倍すると、北極星がわかることを見てい ただきました。また、地球の首ふり運動のた め、1万2千年後には、こと座のベガ星が北 極星になることをお話しすると、不思議そう な顔をする方もいらっしゃいました。北斗の 尻尾から2番目の星の近くに見える暗い星は ミザールとアルコルという二重星で、肉眼で 見えるギリギリの明るさであり、大昔のアラ ビアで兵隊の目の検査で使われたことも説明 し、望遠鏡でこの星を観測しました。
次に、七夕の星や夏の大三角、アルビレオ という美しい二重星、南の空に赤く輝くさそ り座のアンタレスなどを望遠鏡で観測。
この日見える星の目玉は土星でした。土星 の環を見た大人の方が「わ、わ、輪が本当に 見える」と驚きの声を上げ、また小さなお子 さんからは「まるで土星みたいだな」という 感想があり、場内大爆笑となりました。この 日の空は澄んで、気流の乱れもなく、素晴ら し土星を堪能していただきました。 次回は来年2月頃、真冬の星空を見る会を 企画しますので、宜しくお願いします。
なお、7月23日FMかわさきに出演し、観測会のお話をしました。また、この日は東京新聞本社生活部の三浦記者さんが、16 時頃から22 時頃まで取材され、8月14日の生活面 の「キラリ人生コーナー」にカラー写真で紹 介されたことを報告させていただきます。