会報31-2 西生田小学校3年生 体験学習実施される
副会長 長澤 [平成22年(2010)12月31日発行会報第31号から]
西生田小3年生の総合的学習は、例年、秋に麻生区多摩美地区および麻生区市民健康の森を学習の場として体験学習が行われてきました。今年も9月と 11 月の2回にわたり、私たち麻生多摩美の森の会が中心となって協力し、以下のように実施されました。
第一部「そばの学習」「むぎの学習」
3年生 161 人が楽しく学習できるよう、大きく2分割し、さらにまた2分割して、各テーマを学習する方式としました。
実施日時 :9月 29 日(水)、30 日(木)
9時 30 分 ~ 11 時 50 分
そばの学習:1日目は森で学習、2日目は雨天のため小学校の視聴覚室
むぎの学習:小学校の家庭科室
1.そばの学習
9月 29 日は「そば処 檪」の広場に集合。
①プロの蕎麦打ちを見学した。そばの実の粉ひき、ねり・のばし・切り、と一連の作業について、マスターの技を見せていただいた。
②健康の森の小さな畠で、鎌を使ってそばを刈り取り、実を収穫。すり鉢・すりこぎ・フルイを使って実を砕き、粉と胚芽とそば殻に分別して、そばの実の学習を行った.
③最後に「そば茶」を試飲した。プロのみごとな蕎麦打ちに感激し、畑で恐る恐る鎌を使い、黒くて三角のそばの実の成り立ちを知り、そば茶の香ばしさや美味しさに感動した2時間の体験学習となった。
今年度は、そばアレルギーの児童がいたので、多摩美みどりの会小座間会長が担当し、教室内で緑についていろいろな学習を行った。
9月 30 日(2日目)は雨天のため小学校の
視聴覚室にて、2講座を行う。
①そばの実の学習とそば茶の試飲(上記)。
②木の葉スタンプ作品づくり。あらかじめ市民健康の森でいろいろな木の葉を採取し、これをスタンプにして、絵の具をつけ、ハガキ大の用紙に押して描く。色とりどり・模様もさまざまな作品がたくさん生まれた。
2. むぎの学習
市民健康の森の小さな畠で栽培・収穫した麦を学校に持参して、次の学習をした。
①麦の名当てクイズを行った。机の上に置いた3種類の麦をよく観察し、「小麦」「大麦」「ビール麦」の短冊をそれぞれの番号に投票。前の白板に投票結果を記入して、正解発表。勘違いもまた楽しく、歓声が上がった。
②3種類の麦の名前を確認し、大麦(六条大麦)、小麦、ビール麦(二条大麦)について、それぞれの用途を学習。小麦の麦わらでストローを一人2本作った。
③コップに2杯の大麦を、フライパンで焦がし「むぎ茶」を作った(8~9名の班ごとに、1回3名で、繰り返し3回)。
④自分たちで作った麦茶を、麦わらのストローで楽しく試飲した。
麦の名前当てでは、大麦と小麦の間違いに涌いたが、これもまた学びのチャンスとなった。ストロー作りでは麦わらの節がちぎれず苦労し、大麦を煎る作業では煙がもうもうで、目が痛く暑さにグッタリしたが、麦わらストローでの麦茶試飲で、満足満足だった。
このたびの体験学習には、当会会員ほか 12名のサポーターの方々、および多数のお母さんたちのご協力により、児童たちに事故もなく、順調に実施・終了できた。
第二部「冬の森での学習」
冬の森はどうなっているのか? 何があるのか? 西生田小3年生の野外体験学習が市民健康の森で開催された。5クラスの合同で3講座設け、各講座を2分割方式とした。
実施日時:11 月 30 日(火)午前中2時間
学習内容:木や草の種の旅立ち/森の冬を写生しよう/ネイチャーゲーム(ビンゴ)
1.木や草の種の旅立ち
自然観察指導員の高橋英さんの指導で、自然界で巧みに生きる植物たちの実や花の不思議を探求。なぜ実は色づくのか、風に乗り、水で旅をし、動物にくっつき、あるいは自分ではじき飛んで、などなど種の旅立ちのさまざまな姿を学習した。真っ赤な木の実「ガマズミ」を試食し、甘さに感激、児童たちの目が輝いていた。
2.冬の森を写生しよう
「森といえば、緑豊かで小鳥もいっぱいの状況を思い浮かべますが、冬の森はどのような姿をしているか」と、写生に挑戦。初めは困った顔。しかし、子どもたちは個性豊かに、何とか冬を見つけたようでした。
3.ネイチャーゲーム(森のビンゴゲーム)
ミノムシはどこに? コケのはえた木は?冬にアリがいるのか? などなど、16 コマの西生田小オリジナルのビンゴゲーム用紙を手に、森のおじさんたちのアドバイスを受け、ところせましと森を探索し、何コマ埋まるかを競いあった。初めて見るミノムシ、アリ地獄、冬にも咲いている花など、次々と発見してビンゴを完成。「たのしかったー」学習となった。解散の前に、今日の反省会。冬の森は色が違う、木の実が美味しかったなど、子どもたちは何かを心に刻んだようだ。私たちも、エネルギーもらいました。またの日を