麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報28-2 西生田小学校5年生“森で環境学習”

副会長 長 澤 [平成22年(2010)03月30日発行会報第28号から]

麻生区市民健康の森で、西生田小学校5年生 178 人の環境体験学習が平成 21 年 12月 14(月)、15 日(火)(各午前 9:45~12:00)の2日間にわたり、当会会員 10 名あまりの参加・指導で行われました。

1 日目に1・2・3組 107 名、2日目に4・5組の 71 名の2班構成で、講座内容は、

① 樹木(緑)の大切さと多摩美の森の活動

② 堆肥作り、森の散策

③ 樹木の二酸化炭素吸着量の測定

1.緑の大切さを間野会長より講話 20 分

今地球は二酸化炭素の増加などで温暖化が問題となっていること、植物の葉のしくみと、水と二酸化炭素と太陽エネルギーを活かす光合成の働きなどに触れながら、緑と生命の循環の大切さや、今後の取組みなどについて学習を行った。

2.落葉をかいて堆肥を作ろう 20 分

児童たちは思い思いに落葉をかいて、大きな袋などに入れ、堆肥用に用意した大きな穴に落とし込んで踏み固め、落葉・米糠・土を何層にも混ぜてトランポリンのように踏み固めた。大半の子供たちは経験がなく、強烈な印象が記憶に残ったようだ。

3.森を散策して学習 20 分

最初に「今日はコナラ・クヌギを必ず覚えよう」を課題に森を散策。木の幹をさわってその肌の感触の違い、葉っぱやドングリの違いを実体験し、何とか覚えたようだ。その他の特徴的な樹木や野草の観察をしながら、ときには森のおじさんより「ハイ、この木何?」と質問も。

4.樹木の二酸化炭素吸着量の測定 40 分

8名前後の班編成で樹木3本の幹周りを測定し、葉面積×吸着指数=二酸化炭素量kg/年を算出した。さらに会員の指導で、3本の樹木が人間何人分の二酸化炭素を吸着しているかを算出し、感想文を書いて環境調査表を完成させた。

5.学習の結果と感想を発表 20 分

班別に測定結果と感想発表を行った。 今まで樹木が二酸化炭素を吸収することは知っていたが、その量や何人分かの数値を出してその大きさに驚いている。観測途中での指導者のいろいろなコメントが心に響き、今後は緑を大切に、また二酸化炭素削減に努力しようとの心意気となったようだ。

●児童よりお礼の便り 全員から届きましたが、紙面の都合上一部だけ紹介します。

◆環境のことについて教えていただきありがとうございました。自然のこともよく知れてよかったです。一番おどろいたのは、1本の木でたくさんの量の二酸化炭素をきゅうしゅうできることです。このことはぜんぜん知らなかったのですごくおどろきました。コナラやクヌギのみきや葉の特ちょうも知れてよかったです。多摩美の森の会のみなさんが「コナラとクヌギはおぼえて帰ってね」と言っていたので「必ずおぼえるぞ」と思い、特ちょうなどをがんばっておぼえました。これからは、木をよくみてコナラやクヌギをたくさん見つけられたらいいなとおもいました。多摩美の森の会のみなさん、本当にありがとうございました。

(H・S くん)

◆今日は、自然環境についていろいろなことを学びました。私がすごいなあと思ったのは木の働きです。木は、私たちが生きるのに必要な酸素を出していると聞いてびっくりしました。人間が出している二酸化炭素をきゅうしゅうしてくれたり、葉が水分をじょうはつさせて気温を下げてくれたりし、環境にも人間にもかかせない存在だなあと思いました。私はこの体験学習で色々教えてもらったことを忘れずに自然を大切にしていきたいと思います。今日は、ありがとうございました。

(N・T さん)

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