麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報08-3 冬の木々を観る楽しみ

S.O生 [平成17年(2005)3月29日発行会報第08号から]

これまでは、木を見分けるのに、樹形や樹肌、枝ぶり、芽吹き、花などを見て判断するものと思っていたが、今回高橋さんのご指導で、冬芽には植物が生るための知恵が込められていることなど、実に興味深いことを教えていただいた。いくつかをご紹介しよう。

主芽と副芽(予備芽)

順調に行けば主芽がズーッと成長し、副芽は消えていく運命にあるが、厳しい寒さで主芽が傷んだり、虫に食われたりしたときには、いよいよ副芽の出番となって役割を果たすアカメガシワ・エゴノキ・ムラサキシキブなど。

鱗芽と裸芽

冬芽は寒さ・乾燥・虫食いなどを防ぐため、芽鱗で身をおおって守っている。これを鱗芽という。ただし、暖かい地方に生える樹木には、芽鱗のない裸芽も多い。細かな毛の生えているものも多い。エゴノキ・イヌシデ・アカメガシワ

葉痕ソックリさん

img446img443葉がついていた痕を見るのも面白い。ルーペがあるとベター。円形・半円形・三角形と形が多彩なだけでなく、「人面魚」ならぬ「羊面葉痕」など、実にソックリで、ユーモア溢れる自然の造詣には目を見張らされる。オニグルミ=羊(写真左)、ニセアカシア=こうもり、シンジュ=よだれ掛け(写真右)、クサギ=キウイの断面 などなど。

 

木々も苦労していることを知り、いっそう親しみをもって、これからの森に向かいあっていきたいと思います。

 

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