麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報01-3 人と人との繋がりの大切さ

前・市民健康の森担当主幹 萩原 哲 [平成15年(2003)06月30日発行会報第01号から]

あっという間の 4 年間でした。「多摩美ふれあいの森」の設計をしてから、かれこれ 10 年経ったでしょうか、平成11年5月6日に市民健康の森担当の辞令をもらい、事務引継ぎもままならないまま 9日に「麻生区市民健康の森」予定地の植生観察会に参加したのがこのスタートでした。

それ以前、今は住宅になっている斜面地から、東方に見える女子大の山の景観が好きで、母を連れてお花見をした思い出もあります。また、多摩緑地保全地区を都市計画決定するため植生調査をしたとき、開発を中止させて買収した市有地にトウカエデが植えられており、周辺植生を無視した無神経さに怒りを覚えた思いもあります。そして、エビネやイカリソウを密かに植たりした、私にとって深い思いがある場所です。

当初の関心は景観や植生などの地物でした。しかし、今はそうしたものではなく、会の皆さんとの出会いとか協働作業で生まれた人と人との繋がりという無形のものが大切に思われるようになりました。

これまでは造園職で技術を発揮しその成果で喜びを得ていましたが、この事業に携わり市民の皆さんの輝く瞳を見てみて地方自治体の職員として喜びや満足を得る事ができました。何か一皮剥けた自分になれたのかなと思っており、そうした自分を育てていただいた皆様方に感謝いたします。

仕事の面白さに気づくのが遅かったのか、最近は日を追うごとにやりたいことがどんどん増えて、気ばかりあせっていますが、今は、相田みつをのこんな言葉を胸に仕事に励んでいます。

「まず具体的に動こう、具体的に動けば、具体的な答えがでてくる」

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