麻生区市民健康の森 ― 麻生鳥のさえずり公園 ―
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会報33-2 雑木林が地域と大学をむすび、人の輪を広げる!

日本女子大学 田中雅文 [平成23年(2011)09月30日発行会報第33号から]

日本女子大学は東京都文京区の目白に本部をもち、目白キャンパスに3学部(家政学 部、文学部、理学部)、西生田キャンパスに1学部(人間社会学部)があります。人間社会学部は1990年に創設され、現在約 2,000人の学生が在籍しており、これは日本女子大学全体の3分の1を占めています。人間社会学部には現代社会学科、社会福祉学科、教育 学科、心理学科、文化学科の5学科があり、 人間の生き方や地域・社会のありようを総合的に研究し、また学生に学んでもらうことを 趣旨としています。

このような理念に立つ本学部では、地域社会との関係をとりわけ大切にしています。現 在、教員による地域貢献のみならず、多くの学生が地域の方々や諸機関・団体にお世話になりながら、社会とは何か、地域とは何か、 そして人として生きるとはどのようなことなのかを実践的に学んでいます。今年度から多 摩美の森で学生がお世話になっている「生涯 教育計画Ⅰ」や「社会教育インターンシップ」 の授業も、本学部のこうした理念に基づく学生教育の一環です。皆様には本当にお世話に なっていると感謝しています。

翻って私自身は、居住地域の東京都武蔵野市で、「境山野緑地(さかいさんや りょくち )」  という住宅街の小さな雑木林の保全活動を行っています(団体名: 武蔵野の森を育てる会)。ここでは私の立場 は逆転し、地域住民として地域の大学の学生ボランティア・サークルと連携しています。 小学校、高校の授業や、青少年団体の活動とも協力し、そして近隣の方々の参加を促しながら、さまざまな世代が森づくりを通して交流し、自然と共生するライフスタイルを広げていければと願っています。活動を通して痛感しているのは、皆で協力して森づくりを行っているうちに、人と人との繫がりが豊かになるということです。雑木林がコミュニティ形成を促してくれているといえるでしょう。

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