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会報20-5 竹炭焼き報告 データづくりに挑戦

大滝恒夫 [平成20年(2008)03月31日発行会報第20号から]

img795これまでの竹炭作りでは完璧な成功がなかった。そこで今回は初心に戻り「竹炭の作り方」の本で勉強するともに、科学的な基礎データをとって今後の資料とすることを目指して、中谷一郎リーダーと打ち合わせて実施した。科学的基礎データとは、(1)炭焼き工程における温度の推移と、(2)窯の密封度を向上させるため陶器用粘土の試用である。

寒い日が続いた今年だが、炭焼き当日の2月 23 日の朝は暖かく、作業を 9 時に開始。準備が整い 10 時に 2 台の窯に勝田会長、平林副会長が点火した。その後、煙突出口の煙温度と窯自体の温度を測定、記録した。13時には、ドラム缶外面の温度が 160℃~170℃に上昇。窯の中の竹材が明らかに燃え始めたので焚き口で薪を燃やすのを止め、さらに焚口を約半分に塞いで空気の供給を少なめにした。

17 時 35 分に、焚き口を完全閉鎖すると同時に煙突も粘土で塞いで、窯を密封状態にして、翌日を楽しみにして帰宅した。

翌 24 日は 10 時に集り、はやる気持ちを落ち着けながらドラム缶の掘り出し作業の後、焚き口から中を覗いた。2台の窯とも竹炭が「黒光りして黒いダイヤ」のように見え、成功を喜び合った。しかし、ロストル上の一部の竹に生焼けのものが認められ、まだまだ完璧ではなかった。反省点は、ロストル上には乾燥した竹を、細く割って詰めること、空気の遮断が早すぎたようなので窯の温度を今回より長く保つこと、など。これらの経験と温度測定データを次年度以降に活かしたい。

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