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会報36-2 多摩美の森にやってきた! ラオス 人形劇団 “チェオボン”の公演

(公財)現代人形劇センター 鈴木 愛子 [平成24年(2012)09月30日発行会報第36号から]

img1275 “チェオボン”は、ラオス人のラタナコー ンと、日本人のあさぬまちずこが組んだユニ ット名です。チェオボンとは、水牛の刻んだ 皮が入った辛味ペースト。日本人にとっての 味噌のような存在で、ラオス人にとって、なくてはならない食材です。

そんな素朴なユニット名のチェオボンは、 作品も実に素朴。自然に落ちている木の実や流木、日常で使われるカゴなど、それらのモ ノと身体とを使って表現していきます。新しい、けれど、どこか懐かしくてあたたかい、 そんな人形劇です。

ラタナコーンが来日したのは、7月23日。 日本は、亜熱帯の国ラオスの人もびっくりの 猛暑日が続いていました。多摩美の森での催 しは野外での1時間半。どうなることかと不 安でいっぱいでした。しかし、催し当日の8月8日は酷暑が一転、嘘のように涼しい、森の風が心地よい日となりました。

まずはミニ公演。多摩美の森に、ラオスの 民族音楽とともに、不思議なチェオボンの森が広がりました。その木陰から現れたのは、 なんだかへんてこりんな生き物。その一挙一 動に子どもたちは興味津々。笑い声をあげ、 時には触ってみたり、いたずらしてみたり。 その子どもたちの素直な反応が劇の一部とな り、公演を盛り上げてくれました。

次は、多摩美の森にある葉っぱや木の実な どを使って物体つくりに挑戦。物体は決して目鼻口がついた人形でなくてかまいません。 自然の中にあるモノを使って、自由に、感じ たままに作ってもらいました。よく見ると、 童心に帰って楽しむ大人の方々の姿・・・。 完成した作品は実に様々で個性的。多摩美の森に、沢山の不思議な命が誕生しました。

麻生多摩美の森の会、川崎・多摩美の山ト ラストの会の皆様には、準備から当日まで、 お世話になり、ありがとうございました。自然を将来の子どもたちに残したいと、活動されている姿には大変刺激を受けました。今回の催しが、森とともに子どもたちの心に少し でも残ってもらえればうれしく思います。


ラオスと日本のオブジェクトシアター。パントマイムとパペットを取り入れている。object theater from Laos
YouTubeでご覧になれます。JEOBONG2011.mp4チェオボン

ブログ「あさぬまちづこの不思議な世界

 

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