7月18日(土)その日は朝から今にも雨が降りそうな空模様だった。
20回目の参加となるサークル祭の7月開催は、私の記憶では初めてだと思う。
蒸し暑い夏日、着物に袴、立っているだけで汗が噴き出た。汗を拭いながら、誓願寺を無事に舞い終えたいと出番を待った。
今まで阿漕、邯鄲、松虫などテンポの速い舞が多かったので、三番目物は苦手だった。
「歩幅が広い!」「それでは男の人の歩き方」などと師匠のご注意を受けながらの稽古だったが、地謡の皆様に支えられて気持ちよく舞い終えることができた。
謡についてある方が、『西洋音楽に例えると、同じ三番目物でも、「井筒」がシャンソンなら、「誓願寺」は讃美歌である』と書いておられた。誓願寺は格調の高い荘厳な謡ということなのだろうか。私なりにしっとりと位をとり、美しく謡うように心がけた。
サークル祭は終わったが、9月の万葉会に向けて稽古は続く。一層、練習を重ねて精進したいと思う
前田 明子