顰(しかみ)   2015年8月

 

 

 

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「しかむ」は顔の皮を縮めて皺をよせる意味であるが、極度の怒りで猛悪な相となった鬼の面が「顰」である。古くは獅噛とも歯噛とも書かれているようです。
眉間に皺を寄せ、眼を怒らし、牙の出た上下の歯列をむき出しにカット口を開いて怒号するような激しい表情が特徴で「羅生門」「紅葉狩」「土蜘蛛」「大江山」などの鬼神の面として用いられる。
 
 
 


室町時代の有名な能面師 赤(しゃく)鶴(づる)作の「顰」(重要文化財に指定)が三井記念美術館に有ります。これに近い「顰」を打つ、 との意気込みで1年以上かけて出来たのがこの面です。自身ではかなり良く出来たと思っていますが、赤鶴さんの足元までには遥かに遠く、及びません。