無縫会の活動記録と今後の予定
第47回 無縫会議事録
概要
掲記の第47回無縫会例会は、2021年11月23日(火)、やまゆりのA会議室で
10時~12時の2時間に渡って開催された。
今回の季語は「冬」であって、投句3句のうち一句は兼題で、「初霜」であった。
今回も全員参加で、投句数は各人3句の、合計24句であった。
例会は、齢相応の会話を楽しみながら進められ盛会のうちに終了した。
次に例会の特選句は以下の通り。
第47回 無縫会例会の 特選句
「とりどりに錦まといて山眠る」 風奏
「心の底溜まりし落葉掃き清め」 華恵
「絵画展行くか行かぬか冬たちぬ」 南柳
「無人駅ホームの隅の帰り花 」 華恵
「限界の里を温(ぬく)める柚子湯かな」 陶泉
「初霜の漢字忘れる暖かさ」 流水
「乗りつぎて月と湯に入る家郷かな」 紅乃
「打ち込みし斧に飛び散る初の霜」 遊児
例会の俳句談義
① 「風うなり木々揺れ騒ぎ枯葉湧く」」は、「動詞」が4つあり、焦点が定まっていない印象がある。「動詞」は出来れば「一つ」が好ましい。添削の一例。 「枯葉湧く」は、「湧く枯葉」。これにより動詞が一つ少なくなる。
② 「初霜が・・・」は、「初霜に・・・」が好ましかったかも。
③ 「いのちある・・・」は、読みてに勇気を与える句となっていて素晴らしい。
④ 「打ち込みし・・・」の「初の霜」は、季語としては、「初霜」があるが、「初の霜」は
季語と見なせるかどうか? 作者からの意見は次の通りであった。・・確かに「初の霜」の用例は無いかもしれないが、季語の分離の例としては、「三寒と四温の間に雨一日」(林 十九楼)、「三寒の四温を待てる机かな」(石川桂郎)がある。従って結社によっては許容されるのではないか。これに対する結論は出なかった。
⑤ 「初霜に読経(どっきょう)・・・」は、「ドキョウ」ではなく、「どっきょう」と読ませた点に迫力を感じる。秀逸だ。
⑥ 「乳母車・・・」は、幸せな風景を彷彿とさせる良い句だ。
⑦ 「とりどり・・・」は、山の景色の表現がgood。
その他は割愛します。
俳句の豆知識
今回はお休み。
特記事項
1) 麻生文化祭 第33回麻生区俳句大会の受賞のお知らせ:
・われら朋友の佐藤藍良さんが「優秀賞」を受賞されました。おめでとうございます。
受賞句は次の通りです。
「太陽を味わってゐるトマトかな」
2) 上記の俳句大会の中で、栗林 浩氏(現代俳句協会所属)の講演があり、その際の資料が藍良さんより皆さんに配布された。
・資料を拝見した筆者の感想ですが、現代俳句協会の会員の句は、意味不明の句が多いと感じた。栗林氏は、そのような意味不明の句であっても「句から何か感じられれば良い」とのご意見ようだ。
資料には、意味不明の句があったので参考までに一例を記す。
「子宮より切手出て来て天気かな」、
「たとえば一位の木のいのちとは風に揺れる」
次回の予定
「第48回無縫会開催予定」
開催日 : 12月21日(火) 14時~16時
場所 : やまゆり B会議室
季語 : 「冬」、3句のうち一句は 兼題で 「おでん」
投句数 : 3句
投句方法: 短冊に記載の上、持参
その他 : 会議室使用料; 200円/人を当日徴収します。
以上
遊児記